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下行性疼痛抑制系|痛みを弱めるブレーキの役割

更新日:2025年4月8日

上行性疼痛伝導系と下行性疼痛抑制系

痛みは脳で感じます。
疼痛伝達経路を電気信号として伝わります。痛み刺激で発生した電気信号が受容器から脊髄を通って脳まで伝わり、脳で痛みを感じるのです。

生体には痛みを弱めるための抑制メカニズムがあります。
スポーツなどでケガで痛みがあるのに試合に出たら、試合中は痛みを感じずにプレー出来たが、試合が終わるとまた痛くなったような経験はあるかと思います。
このときに働いているのが「下行性疼痛抑制系」と呼ばれる痛みの抑制機構です。

下行性疼痛抑制系

痛み刺激は、末梢で受けた反応が脳まで伝達されます。
痛み刺激で発生した電気信号が脊髄後角から脊髄上行路を経て脳まで伝わり、脳で痛みが認識されます。これが「上行性疼痛伝達系」と呼ばれる痛みの伝達機構です。

一方、痛みの抑制機構である「下行性疼痛抑制系」は脳から脊髄へと伝わります。
脳から脊髄後角に向けて神経伝達物質のセロトニンとノルアドレナリンが放出されることで抑制の信号が送られ、痛みが弱まるのです。

これらの疼痛伝達経路でポイントとなるのは脊髄後角です。
脊髄後角において、上行性の痛み信号(脳へ伝わる)を下行性の抑制信号(脳から送られる)でブレーキをかけているとイメージするとわかりやすいかと思います。

下行性疼痛抑制系は心理状態に大きく影響されます。
楽しいときや集中しているときは下行性疼痛抑制系が働きます。しかし、不安になったり、痛みのことばかり考えてしまうと、下行性疼痛抑制系が機能低下を起こしてしまいます。

また、プラセボ反応にも下行性疼痛抑制系が関わっていると示唆されています。

下行性疼痛抑制系と薬

痛みを軽減させる薬で下行性疼痛抑制系と関係しているものをいくつか挙げます。

下行性疼痛抑制系と薬

◆ノイロトロピン🄬
・下行性疼痛抑制経路を活性化させる。なぜ効くかははっきりしていない
・副作用は少ない

◆抗うつ薬
・神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン)を増やし、情報伝達をスムーズにすることで下行性疼痛抑制系の機能を正常に戻す

◆ブレガバリン(リリカ🄬)
・主に、脊髄後角のニューロンに作用する。過剰に興奮した神経から発信される痛みの信号を抑え、痛みをやわらげる
・眠気やめまいの副作用がある

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