【FD症例】20年来の夜間の胃痛と嘔吐が改善
30代女性で機能性ディスペプシアで来院したケースです。
高校生の頃から腹部膨満感があり、夕食の5時間後から右季肋部が痛くなることが多く、夜中に吐くこともある。病院で何度も検査をしたが問題なし。来院時にニコニコしていて感じが良く、つらそうに見えないのが印象的。ストレスはあまり感じないそうだが、周囲に気を使いすぎる傾向があり、心配性だと言われる。呑み込むように食べている
問診の内容から、気を使い過ぎて脳が疲労していることが要因のひとつと考え、「余計なことを考えない」ことを勧めた。『思考が止まらず脳バテ→自律神経が乱れる→胃の機能低下』と説明。同じように脳内が忙しいタイプの人の症例をあげて話をした。
すると、一ヶ月前から「自分の性格を変えたほうがいいかも」と考えていたそうで、その時に当院を見つけて来院したとのこと。今は胃の不調のことよりも、自分を変えたい気持ちのほうが大きいと話してくれました。
2回目の来院。「余計な思考がなくなった」と喜びの報告。
仕事が忙しかったのに余計な思考がなくなり楽しく働けたとのこと。
当院でアドバイスされた「気を使いすぎない」「考え過ぎない」ようなことは本などで読んで知ってはいたが、症例などを交えて聞いたからか腑に落ちたそう。
ただ、胃痛と嘔吐はまだあるので、30回噛んで食べることをアドバイスする。脳内が忙しい人は食事中も思考が次々に湧いてきてしまうので、噛むことに集中するのが困難なタイプ。そんな話をして、よく噛むことに本気で取り組むことを勧める。
3回目の来院。胃痛と嘔吐がなくなる。それ以降、再発していない(途中経過)。
30回噛むことを実践しているそうで、『30回噛む』と紙に書いて壁に貼ったものを見ながら食べたり、一緒に食べる人にも宣言するというような工夫をしている。
また、今まではマッサージなどへ行っても、施術者がどう思っているだろうかなどと思考が止まらない状態で、全くリラックスできなかったとのこと。当院では無になれて、心身共にリラックスしていると話してくれました。
その後も定期的に来院。
この女性は、周囲に気を使い過ぎて脳バテしたことで、胃痛や嘔吐につながったケースです。そして、無駄な思考を止めることができ、よく噛んで食べることを実践できたので、20年来の症状も劇的に改善しました。
しかし、この女性のようにスパッと思考を止めることができたケースは珍しくもあります。なぜ彼女は変われたのか。ヒントは彼女のこんな話です。
「ここに来るまでは、考えるのを止めるのはダメだと思い込んでいた」
その呪縛のような思い込みを手放すことが出来たのは、「自分を変えたい」というタイミングだったのも大きいかと思います。
<追記>
一ヶ月以上、調子はよかった。しかし、あるストレスがあったとき、食事中によく噛まないで食べていることに気づいた。そして、夜中に胃痛になった。
「私にはストレスがないと思っていたけど、ストレスがあるときの状態がわかるようになってきました」と話してくれました。
再発はしましたが、ストレス時には『よく噛むことを忘れてしまう』という行動が起きることに気づけたことは大きな進歩です。
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