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癇癪やイライラは子育ての悩み。脳神経系と体と心へのアプローチ。触覚過敏と姿勢が得意分野

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発達障害に関するコラム(脳神経系・身体面・心理面)

更新日:2025年11月25日

聴覚過敏や触覚過敏をポリヴェーガル理論の観点から考える

~覚醒レベルとポリヴェーガル理論~

感覚過敏のあるお子さまを持つ親御さんは、いろいろと子育ての苦労があるかと思います。
感覚過敏がある状態とはどういうものかは、『脳の覚醒レベル』から考えてみると理解しやすくなります。

覚醒レベル

覚醒レベルとは、脳の生理的な活動状態。
自律神経の交感神経と副交感神経の働きで、覚醒度が上下しています。

覚醒度が上がり過ぎると『ハイテンション』になり、覚醒度が下がり過ぎると『朦朧(もうろう)』となります。

ポリヴェーガル理論

ポリヴェーガル理論は、自律神経の迷走神経に着目した神経理論です。
自律神経系を3種類に分類しています。
副交感神経が2種類(腹側迷走神経と背側迷走神経)あると考えます。これに交感神経を合わせて3種類です。

【 交感神経 】神経系を覚醒させる(アクセルの役割)
【背側迷走神経】神経系の覚醒を下げる(ブレーキの役割)
【腹側迷走神経】神経系の覚醒度を調節する(チューニングの役割)

・覚醒度が上がる…【焦りモード】→興奮、不安
・覚醒度が下がる…【疲れモード】→グッタリ、ぼんやり

そして、その中間の状態には【安心モード】もあります。
・交感神経と副交感神経のバランスのとれた【安心モード】→落ち着き、ニコニコ


これらを「耐性領域」というストレス耐性の図に対応させたものが下の図1です。

ストレス耐性が高く自律神経のバランスが安定している人は、緑エリアが広く、その範囲内で自律神経の波(曲線の推移)が上下しています。緑のエリア内で覚醒度がおさまっていると落ち着いて生活できていることになります(図2)。

この緑のエリアは広がったり、狭まったりします。
安心できる環境にいれば広がりますし、緊張をしいられるような環境下では狭まります。

発達障害のお子さんは、覚醒度が低いことが多いです(図3)。
緑エリアが狭く、青エリアの範囲内で漂っています。そして、急に覚醒度が上がることがあります。

青エリアがメインの状態は徹夜明けのようなもの。徹夜をすると朦朧として「脳の覚醒レベル」が下がります。

また、夜に暗い森の中を一人で歩いていることを想像してください。怖くてビクビクします。これも低覚醒。
そんな場面で急に物音がすれば「ビクッ」となりますよね。これが覚醒が上がるということ。図3で曲線が急激に上がっている部分です。
このようにビクビクし続けていれば、不安と恐怖でエネルギーを消耗します。

お子さんの感覚過敏をイメージしてみる

子育ての苦労には、感覚過敏が大きく関与しています。
感覚過敏の中でも、ツートップは『聴覚過敏』と『触覚過敏』。

【聴覚過敏】
聴覚過敏のあるお子さんは、音が大き過ぎる"補聴器"をつけているようなもの。
すべての音を拾ってしまうので、集団行動がつらい。いつ、どこから爆音が飛んでくるかわからないのでビクビクしてしまいます。不安と恐怖でいっぱいです。
保育園や幼稚園、小学校などに行くのが嫌になる。

【触覚過敏】
触覚過敏のあるお子さんは、全身日焼けして"やけど"をしているようなもの。
普通に触られても痛いので、集団行動がつらい。いつ、どこから触られるのかわからないのでビクビクしてしまいます。不安と恐怖でいっぱいです。
保育園や幼稚園、小学校などに行くのが嫌になる。

まとめ

感覚過敏のイメージはつかめたでしょうか。
家庭内であれば、ご家族がお子さんに気をつかっていることでしょう。お子さんにとって"安心できる環境"だと思います。
しかし、集団生活になるとそうもいきません。ちびっこアニマルが跋扈しています。容赦ありません。
聴覚過敏や触覚過敏のあるお子さんにとって、そんな場所は不安と恐怖を感じる"安心できない環境"だと思いませんか?

対応策はさておき、まずはお子さんが感覚過敏で苦労していることを知り、共感してあげることが第一歩です。
お子さんと同じ種類の感覚過敏ではないにしろ、親御さんもなんかしらの我慢できない感覚があるはずです。共感できないはずはありません。

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