【パニック症例】新社会人が一人暮らしを始めてリモートワーク
20代男性、新社会人で夏にパニック障害と機能性ディスペプシアで来院したケースです。
入社前の1月にバイト先でのストレスから、食後に吐き気と胃痛になる。入社して7月に2回目のFD。7月に出社したときの会議で、動悸や息苦しさというパニック発作が起こる。
会社は基本的にリモートワークで月イチ出社。直近の2回の出社では吐き気で早退している。社会人となり一人暮らしを始めている。リモートで人との交流もなく、外出もしていない。元々、胃は弱く、体重は9kg減った。
性格的に心配症、真面目、完璧主義の傾向あり。
話を聞いていくと、今は実家にいるので症状はマシになったそう。食事量は悪いときは25%くらいだったが、50%くらいになった。食事は4回に分けて食べている。
会社の人たちは皆さん優しいようでストレスは感じていないが、月イチの出社が心理的に大きなストレス要因になっている様子。
パニックの経験により、満員電車や閉鎖空間で動悸が出るようになった。頓服薬は持っている。思い返してみると、幼稚園で過呼吸になっている。小学生では緊張しいだったが、大学生になると大分克服してきたとのこと。
この男性のように、新入社員で自律神経失調症になる方は沢山います。新しい環境に飛び込むことは大きなストレス要因になります。そして、本人的には無理のない範囲で努力しているつもりでしょうが、限界を超えて頑張ってしまうケースが多いです。
仕事は陸上でいえば長距離走のようなものでペース配分することが必要なのに、新社会人のなかには短距離走のような頑張り方をしてしまう人がいます。当然、どこかでバテてしまうわけです。
この男性の場合は、一人暮らしを始めたという環境の変化もあります。新しい環境に慣れるということは大きなストレスです。
また、リモートワークがメインで月に一回の出社というのも、この男性にとってはコミュニケーション不足により社内の人にいつまでも慣れることができなかったのでしょう。出社自体が大きなストレスになったと考えられます。
しかし、この男性は環境に恵まれていたともいえます。とりあえず実家に帰るという選択肢がありましたし、社内の人も焦ることはないと言ってくれていたようです。
少し良くなってきてからしたパニック発作へのアドバイスは以下のようなものです。
「在宅勤務だが、電車で職場の近くへ行って、カフェで仕事するなどして出社することに慣れていきましょう。そして、出社の回数を増やすことも考えていきましょう」
そのようなわけで、施術を重ねるにつれて落ち着いていき、出社も週3回ほどになり会社に馴染んでいっています。飛行機を利用した旅行にも行くことが出来たそうです。食事も80%くらいは食べられるようになり、気にならない時間が増えたとも言っています。
その後の報告では、頓服薬なしで会議に出れたそうです。「ドキドキ」はあったけれども、やり過ごすことが出来たとのこと。一歩ずつ成功体験を積み重ねています。
新しい環境に慣れるには一定の時間が必要です。この時間はカットしようがありません。焦らず時間をかけて馴染んでいくことが重要です。
新しい環境に慣れるには一定の時間が必要です。この時間はカットしようがありません。焦らず時間をかけて馴染んでいくことが重要なのです。
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