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心理面のストレスから自律神経が乱れて睡眠障害

更新日:2025年4月15日

【不眠の症例】二週間、寝れていない|薬に頼りたくない

60代男性。睡眠障害で来院したケースです。
憔悴しきった様子で「二週間、寝れていません。助けてください」と懇願される。一睡もできないことが3回あったとのこと。
前の職場では対人関係のストレスで大変だったが、一ヶ月前に退職。そのストレス時のフラッシュバックもあり、体重も7kg落ちる。二週間前に新しい職場に変わったところ。
睡眠導入剤などの薬に頼りたくない気持ちが強い。一週間前に鍼灸を試したが今一つ効果を感じない。

本人的には「前の職場ではストレスがあったが、もう辞めてストレスはないはずなのにどうして眠れなくなったのか」と原因がわからないとのこと。
以下のような説明をしました。
フラッシュバックがあるように前職での心のダメージがまだ残っているし、新しい職場という環境の変化にもエネルギーを使うので今は脳がバテている状態です。ずっと緊張状態が続いていることで交感神経が優位になり睡眠障害になってしまった。そして、今度は眠れないことがストレスになって緊張状態が続き、さらに眠れなくなるという負のループに陥ってしまっている。

また、明らかに焦っているので、気を休めるような言葉がけをしていく。
そして、施術の最後に、「施術で身体の緊張もほぐれましたから、今日は寝れますよ。一回寝られれば、少し落ち着きますから」と話しました。

2回目の来院。スッキリした顔で、「睡眠が3時間とれるようになった」と報告してくれる。それだけ睡眠時間をとることができれば本人的にはどうにかなるようで、焦ることもなくなった様子。
初診のときに、私が「三日間、眠らなければ、薬なしでも眠れますよ」と言った言葉が響いたようで、本人的に「それもそうか」と思えて気が楽になったそうです。

3回目以降、睡眠時間も長くなり、薬なしでも寝れる回数が増えていった。
6回目の来院では、薬なしで眠れることが通常モードになる。


この男性の場合、心理面のストレスから自律神経が乱れていったケースです。
鍼灸での治療で効果を感じなかったのは、身体面へのアプローチがメインだったと推測されます。身体の緊張をとることで副交感神経モードにさせることは必要なことですが、それだけでは片手落ちです。

心理面への対応をしていかないと、焦りはなくならないので症状はすぐに戻ります。
憔悴して「助けてください」と懇願するくらいですから、その時は藁をも掴むような心理状態なわけです。とりあえず安心できるような言葉をかけることが気を休めることにつながります。

また、自分に何が起こっているのかを、本人が受け入れられるような説明をしていくことも大切です。原因がなんとなくでもつかめれば、焦りもしずまっていきます。

そして、心理的に安心することができれば、身体的なリラックスとの相乗効果で、交感神経モードから副交感神経モードへスムーズに移行していき、自律神経症状は改善していくわけです。


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