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丹田呼吸法で「フラフラめまい」が改善した症例の考察|重力受容器(Graviceptor)に注目

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丹田呼吸法で「フラフラめまい」が改善した症例の考察

更新日:2025年5月16日

はじめに

ある高齢の女性客は、フラフラめまいの症状がありました。心配し過ぎる傾向もあり、それによって自律神経が乱れて症状がこじれてくるというケースです。
体調は一進一退だったのですが、あるとき『丹田呼吸法』を教えたところ、コロッと症状が起こらなくなりました。

このケースから、なぜ丹田呼吸法で"フラフラめまい"が改善したのかを考察していこうと思います。

重力受容器に注目

女性客のめまい症状が改善したのは嬉しいのですが、あまりにもあっさり改善したので腑に落ちない部分がありました。

そんな折、セミナーで『重力受容器(Graviceptor)』を知ります。
重力受容器は、内臓である腎臓・腸・胃に存在して、重力の作用を感知するもの。

これまでの私の知識では、重力を感知するのは前庭覚と体性感覚(触覚と固有覚)。
前庭器官の耳石器は頭部垂直方向の直線加速度を感知している。体性感覚は筋紡錘の伸張などで重力を感知している。これらの入力情報を高次脳で統合しているというものです。

そこに、もうひとつ『重力受容器』があるとのこと。
Mittelstaedt の論文によると、主観的な視覚垂直はその重力情報を耳石からのみ受け取り、主観的な姿勢垂直は主に体幹の重力受容器によって支配されている。そして、耳石と体幹の重力受容器は協調して垂直軸を感知する(重力受容器は60%程度)。

私なりの解釈では、頭部にかかる重力は前庭覚、体幹にかかる重力は重力受容器が受け持ち、それを統合するというものです。

そのような『重力受容器』が腎臓・腸・胃にあるのならば、丹田呼吸法でフラフラめまいが改善することもありそうだなと思いました。

めまいの浮遊感は、重力受容器の感覚が鈍くなっていたと仮定します。
前庭覚では垂直軸を正確に感知して脳に伝達されるが、重力受容器からはあやふやな情報しか伝達されない。
すると、これらの情報を統合する脳も混乱してしまう。それが浮遊感という誤作動として起こるのではないか。
それが、呼吸法により腹圧を高めることを繰り返すことで、鈍っていた重力受容器が活性化される。その結果、重力受容器が体幹の垂直軸を正確に感知できるようになり、脳での統合も問題なく行われ、フラフラめまいがなくなったと考えられます。

丹田呼吸法のやり方

丹田呼吸法のやり方を説明します。
丹田とは、へその下の下腹部のエリアのことをいいます。
呼吸の最中は、意識はずっと丹田に集中したままで行います。

①鼻から息を吸います(3秒)
②止めます(3秒)
③口から息を吐きながらお腹を膨らましつつ、丹田に光の玉が練り上げられていくイメージを持ちます(7秒)
・これらを10回程度繰り返します。

「丹田に意識を集中させ続ける力」を育てるのが丹田呼吸法だと思っています。

まとめ

フラフラめまいの要因に、腹圧が弱いことによる重力受容器の鈍化があると推測されます。
特に高齢者であれば、加齢により腹圧は弱化していくものです。

しかし、腹圧は丹田呼吸法で鍛えることができます。
そして、意識を丹田にキープし続けることが習慣化すると、思考に頼りすぎないことにもつながります。心配症の人にも有効なのが丹田呼吸法です。


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