【FD症例】ゲームのやり過ぎでの脳疲労から自律神経失調症
10代女子で機能性ディスペプシアで来院したケースです。
半年前の夏休みから吐き気と食欲不振、早期膨満感。体重減少。薬は効果なし。
問診時になにかストレス要因はあったかを聞いたところ、特にないとのこと。
体に触れてみると緊張度は強く、第一頚椎の歪みもある。
第一頚椎の歪みがあると、胃の働きをつかさどっている副交感神経の迷走神経の伝達が悪くなることで胃の機能低下を引き起こすことが多いのです。
施術をしつつ、経過を見ていくことにする。
来院ごとに施術をしながら話を聞いていくと、感覚過敏がある様子。
視覚過敏、聴覚過敏、そして触覚過敏あり。
「教室にダンボールハウスがあって、周りの目を気にせずに入ることができたら、入っていたい?」と聞いてみると、コクリとうなずく。
また、昨夏はゲームをやっていた時間が長かったとのこと。
これまで聞いた話から、ゲーム画面の光による物理的ストレスがあったと考えられます。視覚過敏があるので光のストレスは大きいはずだが、ゲームに夢中だと気にならなくなってしまうのでしょう。
しかし、そのダメージは脳にも体にも残ります。特に眼精疲労は後頭下筋群のコリと関連しているので、第一頚椎の歪みの原因になります。そして、副交感神経の伝達が悪くなり胃の不調につながってしまうのです。
そこで、親御さんにOA・パソコン用メガネのような光刺激を弱くする眼鏡があったほうがいいと話し、本人にはゲームの時間はほどほどにすることを提案しました。
4回目の来院時から、胃の調子がよくなってきたと本人から報告を受ける。食べられる量が増えてきて、胃を気にしなくなってきたとのこと。
そして、胃の働きが通常モードに戻っていき、6回目の来院で終了したのです。
このケースでは、感覚面(脳)と身体面(自律神経)が胃の不調の要因です。
心理面はメインの要因ではありません。
胃が不調になったことで、普段から胃の調子を気にし続けるという心理的ストレスは二次的なものです。胃の調子がよくなれば、心理面は問題なくなります。
しかし、この心理面のストレスがあると、負のループに陥ってしまうのです。
ずっと胃の調子を気にし続けると、不安のまま生活することになり、交感神経が優位の状態が続きます。この緊張状態が抜けないままだと、さらに胃の働きが低下するという悪循環に陥るわけです。
また、このような感覚面や身体面の問題によって、子どもが
不登校になるケースが多々あります。
不登校は「心の問題」と捉えられがちです。
しかし、体調不良や無気力、朝起きれないなどで学校に行けない児童生徒の背景に、感覚面(脳)と身体面(自律神経)の問題があることが多いのです。
「心の問題」を無視することはできませんが、感覚面や身体面を整えていくことで改善していけば、心理面にアプローチしなくてもいいことになります。

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